#07 漫画と芝居におけるリアリティの生み出し方

Update:
2024.08.19

津田健次郎 声優・俳優

Update:
2024.08.19

津田健次郎(つだ・けんじろう) 声優・俳優。声優として『ラーメン赤猫』『呪術廻戦』『極主夫道』『遊☆戯☆王デュエルモンスターズシリーズ』ほか多数のアニメ作品、 『スター・ウォーズシリーズ』などの洋画吹き替え、多ジャンルのナレーションを担当。第15回声優アワード主演男優賞受賞。またドラマ『グレイトギフト』、『映画 マイホームヒーロー』ほか俳優としても広く活躍している。

収録レポート

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引き続きゲストとして、声優・俳優の津田健次郎さんをお招きした、#07収録の様子を紹介します。

#07は津田さんへの『声バレ』についての質問からスタート。
やはり声が特徴的だと、喫茶店や飲食店で声をかけられる機会が多いそうです。
ファンの方は皆さん良い人たちで、周りのお客さんにとても気を使いながら、声をかけてくれるとか。

帽子とマスクでは隠しきれない、声。美しすぎるがあまり、どんな瞬間でも津田さんと分かってしまうのですね。

そこから、演技についての話へ展開していきます。

良い芝居とは何か。答えのない問いですが、津田さんいわく、芝居をしないのが良い芝居という考え方。
前提としてフィクションである物語の中で、そのフィクションを真実に近づけていく。
演技ではなくそのままで届けられれば、それは真実に近づいていくわけです。

リアリティとフィクションの関係は漫画でも同じ。
ありえないシーンの中で、キャラクターの行動や言葉が生っぽいと一気にリアリティが増すそう。

さらに林さん的には、コマとコマの間の時間経過が、心地良いかどうかがとても大切とのこと。
大量の漫画のインプットにより、言語化出来ない違和感も発見できるようになっていったそうです。

言語化が難しい問題から、『面白い』の言語化の話題へ。
なぜこの作品は面白かったのか、そんな単純な疑問が一番難しく、人によって感覚も違います。
だからこそ林さんは、作家さんと最近見た作品の話をしながら、「あのシーンはさ〜」という共通項を打ち合わせで作っているそうです。
そんな共通項が蓄積されていくことによって、よりスムーズに作品づくりが進められるとか。
林さんが電話をし続けているバックグラウンドが、少しずつ明らかになってきています!

コロナ禍をきっかけに落語にハマった林さん。
十代目柳家小三治さんの間の取り方が神の領域で、凄すぎて恐怖の対象だったとか。
ここで演技の話に戻って、舞台・ドラマ・アニメと様々な媒体で演技をする津田さんの体験談に。

人間のリズムやアイデンティティを表現していく舞台俳優に対して、完全に決まっている尺の中にセリフをねじ込まなければいけない声優業は、最初は苦しかったとのこと。
そこで無理をした演技になると、津田さん的に身体がきしむ感覚があるそうです。
アスリート的な発想で、自分で消化して、メンテナンスしながら、なんとか走っているとか…。

津田さん!!お疲れ様です!!津田さんに届け!!

相変わらず忙しすぎる林さんと津田さん。

林さんがイタリアに行った際、お土産屋の店員の休みへの価値観に驚いたそうです。
売上と昼休みの価値が同じくらい。それだけ休むということが必要で、大事にされているのです。
日本では絶対に無い感覚ですよね。

みんなで一斉に休んだほうが良い!と盛り上がる二人でしたが、そう言っておいて働くやつが出てくるんだとモラルの話に。確かに、コロナ禍での一斉休業もスムーズにはいきませんでした。

#07は声バレの話から、コンテンツにおけるフィクションとリアリティの関係、間の取り方や忙しすぎる仕事に対する提案など話していった回となりました。

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