#10 まさかの会社倒産からフリーランスへ、糸井重里のコピーライター 原点の話
- Update:
- 2024.09.09
糸井重里 ほぼ日代表
- Update:
- 2024.09.09
ほぼ日代表 糸井重里(いとい・しげさと)。コピーライターとして一世を風靡し、作詞や文筆、ゲーム制作など、幅広く多彩に活躍。1998年にスタートしたウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」では、『ほぼ日手帳』をはじめ『ほぼ日のアースボール』『ほぼ日の學校』など様々なコンテンツの企画、開発を手掛ける。
イナズマフラッシュの収録レポートをお届けする本ページ。
今回は番組二人目のゲストとして、日本のクリエイティブのトップランナーで居続ける、ほぼ日代表 糸井重里さんをお招きして録音された、#10収録の様子をご紹介します。
以前、「ほぼ日の學校」で対談をした二人。そのときは1時間ほどで終わってしまったこともあり、再び腰を落ち着けて糸井さんと喋ってみたい!ということで、実現したキャスティングです。
「くうねるあそぶ。」、「おいしい生活。」、「生きろ。」など名作コピーの数々はもちろん、矢沢永吉『成りあがり』構成編集、沢田研二『TOKIO』作詞、また近年では『ほぼ日手帳』など、あらゆるエンターテインメントやプロダクトで金字塔を打ち立て続けています。
早速ご登場頂いた糸井さん。糸井さんが世の中に送り出した言葉と関わったことが無い人は居ないというほど、圧倒的なコピーライターとしての実績。マルチに活躍し続ける糸井さんに、林さんはそのブレイクスルーポイントを聞いていきます。
最初に入った会社が早々に倒産してしまったこともあり、早い段階でフリーランスのコピーライターとして活躍を始めた糸井さん。倒産してしまった会社では、借金取りからの電話も取っていたそう。
そんな環境の中でも広告賞を取り、指名してくれる仕事先を増やしていきながら、1人で広告制作会社としての機能を果たすようになっていきました。小さな会社で、ゼロから少ない人数と予算でモノづくり、という環境に長けていた糸井さんは、独立してから少しずつ活躍の幅を広げていきます。
糸井さんの持つ、不思議な空気感を象徴するエピソードとして、喫茶店で仲良くなった人から仕事を依頼されたり、乗り合わせたタクシーでラーメンを奢ってもらったり、「使えないけど面白い企画」を考える仕事を貰ったり…。この人と何かしてみたい、この人と一緒に過ごしたいと思わせる魅力があるのです。
あまりの惹きつけ力に、林さんから「当時の東京の喫茶店はそういう場だったんですか…?」と疑いが飛び出てくるほど。どのエピソードも不思議で突然なのですが、糸井さんならあったんだろうなと思えるのが、また不思議です。
お話は、そもそもなぜコピーライターになったのか、というきっかけのエピソードに。
大学を中退して父親からの仕送りを貰いながら、1本コピーを書けばまとまったお金が貰えるという情報を手に入れた糸井さんは、コピーライター養成講座に通います。
その間、工事現場のアルバイトも経験しましたが、焚き火の時、気づいたら燃やす新聞紙や雑誌を必死に読んでいた自分に気づいたという糸井さん。足場をかけるより、文字を読んでいる方が好きなんだと至ったそうです。
コピーライターとして実績を積みながら、広告の新人賞などを受賞し、少しずつ業界の噂になっていく糸井さんは、編集者などの目に留まりエッセイなども担当するようになっていきます。
ちなみに糸井さんの初の著書は、『スナック芸大全』。スナックで繰り広げるしょうもない遊びの数々を集めた本。日常から「こういうのやればいいのに」という考えがストックされているという言葉から、昭和から令和まで、企画を仕掛け続ける糸井さんの核となる考え方が見えてきたような気がします。
次回も日本エンタメ界のリビングレジェンドである糸井さんから、本の中のようなワクワクするお話が続々飛び出します!
ぜひAmazon Musicとこのホームページでお楽しみください。