#34 原作・風間俊介、編集・林士平による読み切り漫画の打ち合わせ
- Update:
- 2025.03.03

風間俊介 俳優


- Update:
- 2025.03.03
風間俊介(かざま・しゅんすけ)、俳優。1983年東京都生まれ。1997年より芸能活動をスタート。99年にドラマ『3年B組金八先生』に出演し、注目を集める。『それでも、生きてゆく』(2011年)、NHK連続テレビ小説『純と愛』(2012年)、『初恋、ざらり』(2023年)など出演作多数。声優としてアニメ「遊☆戯☆王」シリーズの主人公・武藤遊戯役などに出演。2018年より『ZIP!』(日本テレビ系)で月曜パーソナリティーを務め、現在、「それでも俺は、妻としたい」(テレビ大阪・BSテレ東)、「警視庁麻薬取締役課 MOGURA」(ABEMA)に出演中。3月から、舞台「フロイスーその死、書き残さずー」(こまつ座)に出演予定。

イナズマフラッシュの収録レポートをお届けする本ページ。
引き続きゲストとして、俳優の風間俊介さんをお招きした、#34収録の様子を紹介します。
全8回にわたってお送りしてきた風間さんとの対談も今回が最後となります。
この番組のコンセプトの一つである、林さんとゲストがコラボする企画について。初回収録の最後である#30では風間さんが漫画原作、林さんが演技に挑戦するというお話があがっていました。
そんな流れから、風間さんの漫画原作のアイデアからエピソードはスタートしていきます。風間さんがいつかやりたいと思っていたというのが、「イタコたちのオフ会」というテーマ。補足しておきますと、イタコとは死者の魂を自らに憑依させて、その言葉を自らの口を通して伝える日本古来から存在する巫女のことです。
SNSを通して集まったイタコたちはほとんどが偽物のなか、本物のイタコが居て、しかも本物のイタコはイタコのフリをしている偽物を自らに憑依させている。偽物のイタコには潜入取材に来た記者や、偽のイタコを許さない霊媒師などが混じっていて…というワンシチュエーションながら、ギミックやネタバラシのタイミングで様々な展開が作れそうなアイデアを頂きました。
若者と大富豪が、ゲームの世界では立場が逆転する設定なども話しつつ、話題は「才能の売買」というコンセプトへ。言語や楽器の才能をダウンロードできる世界で、手に入れた才能を育てて売ることで生計を立てている主人公、という風間さんのアイデア。
これに対して林さんが編集者として少しずつアイデアを拡張させていきます。能力バトルものは、能力のパッケージングで作品の雰囲気が決まるそうで、例えば魔法、忍術、呪い、霊能力などによって、作品の見え方が変わってくるとのこと。
確かに『HUNTER×HUNTER』であれば、生命エネルギー「オーラ」。『チェンソーマン』であれば「悪魔との契約」。『呪術廻戦』であれば「呪力」。それぞれ大筋のストーリーは、能力を使いながら敵と闘っていく作品ですが、能力のパッケージングが作品全体のコンセプトにかなり大きく影響を与えています。
さらに林さんからは「なぜ戦う、誰と戦う、というポイントが決まってくると企画っぽくなってくる」というアドバイスも。才能を育てていた主人公に目をつけた軍事産業組織に、兵器開発の才能を育てさせられそうになり、追手から逃げつつ成長しながら組織と闘っていく。そんなストーリーが本編ではものの数分で構築されていきました。
編集者として無数の物語と向き合い続けている林さんの、圧倒的なサンプル数と試行回数を感じる一幕。ほんの一部分ではあると思いますが、プロのお仕事の片鱗を見せていただきました。
永遠に喋っていられますね、という風間さんの言葉の通り、設定を拡張しつつ、たまに核心的な部分に戻りながら、どんどん物語を作っていく二人。
王道な展開と呼ばれるパターンもある一方、それが王道と呼ばれているということは必要で効果的であるということ。設定に対する納得感なども含めたうえで、物語を構築していく作業は楽しい一方で、高度なバランス感と客観性が重要だなと二人のやり取りを聞いていて感じました。
風間さんが原作を担当した漫画を映像化する際に林さんが俳優デビュー。そんな二人のコラボが話されたところで、風間さんとの対談はお時間に。風間さんの驚くほどの記憶力とエンタメへの愛や、林さんの早すぎるレスポンスと広い知見で繰り広げられた全8回をお届けしました。
エンディングでは、おなじみとなった番組プロデューサーの石井さんが登場。
元から仲の良い二人の対談となった今回は、これまでとは一味違い、ゲストから質問がどんどん飛んでくる展開に。今までのゲストとの空気は「一流のクリエイターの対談」という雰囲気が醸し出されていましたが、風間さんとの会話では林さんの素の部分が垣間見えるエピソードとなりました。
そして次の対談ゲストが発表となりました。ドラマプロデューサーの佐野亜裕美さんです!
『ウロボロス』『99.9 刑事専門弁護士』『カルテット』『この世界の片隅に』などを手掛けられた、ヒットメーカーで、実は林さんのお友だち。
そもそもこの番組は、番組プロデューサーの石井さん、林さん、そして佐野亜裕美さんがゲストとして登壇した、「MEDIA DAY TOKYO 2023」というイベントがあり、そこで林さんと佐野さんの喋りが止まらない様子を見た石井さんがポッドキャストを提案したことが全ての始まりなのです。
漫画とドラマ。違うジャンルのヒットメーカー二人の対談はどんな展開になるのか! 次回、林さんのソロ回をお送りした後、佐野さんにゲストとしてご登場いただきます。
ぜひ番組とこのホームページでお楽しみください。