#36 ドラマプロデューサー佐野亜裕美、東大受験の理由からテレビ局の下積み時代まで
- Update:
- 2025.03.17

佐野亜裕美 ドラマプロデューサー


- Update:
- 2025.03.17
佐野亜裕美、ドラマプロデューサー。東京大学教養学部卒業後、2006年TBSテレビに入社。2011年S Pドラマ『20年後の君へ』でプロデューサーデビュー。『ウロボロス』『99.9 刑事専門弁護士』『カルテット』『この世界の片隅に』などをプロデュース。2020年関西テレビに移籍し『大豆田とわ子と三人の元夫』『エルピス〜希望、あるいは災い』、業務委託でNHK『17才の帝国』をプロデュース。2018年エランドール賞プロデューサー賞、2022年大山勝美賞、2023年芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。

イナズマフラッシュの収録レポートをお届けする本ページ。
今回は番組5人目のゲストとして、ドラマプロデューサーの佐野亜裕美さんをお招きして録音された、#36収録の様子をご紹介します。
『カルテット』『大豆田とわ子と三人の元夫』『エルピス-希望、あるいは災い-』など、大人気かつ受賞歴のある人気ドラマにてプロデューサーを務めてきた佐野さん。2023年11月に出産され、育児と仕事で大忙しのなか、ご出演を快諾いただきました。というのも風間さんに続き、佐野さんも林さんとは旧知の仲。そんな二人の出会いのエピソードから本編はスタートします。
最初の出会いは10年前の渋谷のロックバーだったそうで、「出版社の編集者とドラマプロデューサーが集まる交流会」のようなもので、お互いの仕事の話や愚痴を言い合う会だったと振り返ります。
また、その飲み会の場で林さんは「ペッパーくん」というニックネームがつけられていたことも判明。林さんの感情がどこで動くのか分からないと話題になり、「林士平の喜怒哀楽を聞こう!」というコーナーまで生まれていたそうです。めちゃめちゃにイジられている林さん、あまり想像がつきません。
そんな飲み会でたくさん悩みなどを話してきた二人ですが、実は聞いたことがない入り口の話ということで、話は佐野さんの東大受験まで遡ります。
高校3年生の11月、三角関係の恋愛が原因で不登校になっていた佐野さんの元に、その恋敵だった女性が推薦で東京の私大への進学が決まったというニュースが届きます。自分は先が分からず家にこもっている中で、恋敵は東京への進学が決まる。そんな状況が許せなくなった佐野さんは一念発起。
絶対に偏差値が上の大学にいってやる!と決意し、東大の文科I類だったら日本の文系大学でそれ以上大学はないからと思い、東大を目指すことに。センター試験まで2ヶ月を切った状態から毎日4時間睡眠を切るレベルで猛勉強し、見事東京大学文科I類に合格を掴み取ります。
しかし、佐野さんは東大に入学後、ここは自分のいる場所じゃないと感じ、大学1年生の夏前に休学してフリーター生活を送ることに。「ダラダラしてても楽しくない」と気付き、復学の後1年遅れて卒業。最終的にTBSに就職したという、波乱万丈過ぎるエピソードが語られました。
そのTBS就職に関しても、元々大学院に進もうと思っていたという佐野さん。当時の恋人がアナウンサー試験を受けていたところ、テレビ局のエントリーシートが面白かったことをキッカケに制作を受けてみたところ合格。
映画やドラマなど映像作品が大好きだったことは前提としてありつつ、東京大学の進学振分け制度により3年生から教養学部超域文化科学科へ。表象文化論を学ぶなかで、漫画や演劇、映画と触れ合ったことも大きな要素だったそうです。意外にも人生の分岐路は恋人がキーを握っていた佐野さんの就職までの道のりでした。
TBS入社直後の担当番組は『王様のブランチ』。1996年から続く、皆さんお馴染み4時間半生放送の情報バラエティ番組です。後の『エルピス』での作り込みなどにも関係する素晴らしい経験だったそうですが、一方でカウントの指が生放送に映り込んでしまうなど、自身の適正に悩む一つのポイントにもなり、その後ドラマ制作部門に異動。
担当することになったのはあの『渡る世間は鬼ばかり』でした。月曜日は美術打ち合わせ、火水はリハーサルで、木金が収録、土曜日がポスプロと詰まったスケジュールの中で、ドラマ制作を学んでいきます。
ドラマ制作は過酷を極めるものだそうで、撮影が始まると朝5時に出発し、深夜2時まで作業。仮眠室に行く余裕もなく、会議室の椅子で寝る日々が続くこともあったりなかったり…。働き方改革によって現在は変わっているとのことですが、「行ってきまーす!って、3か月間社会から隔離される感覚」と佐野さん。
そんな過酷なスケジュールの中でも、脚本家や演出家と相談しながらドラマを作る楽しさがあり、芝居を見ながら続きを書くことにはとても魅力があります。野木さんゲスト回でも伺いましたが、やはり撮り始めて役者さんの実際の動きや芝居を見ることで、より良い脚本に繋がるというケースも。
ドラマと漫画の企画の立ち上げ方から、社内政治の大事さに至ったところで今回はお時間に。
次回は改めて、ドラマにおける企画の立ち上げ方や漫画との違いを語りつつ、プロデューサーと編集者の相違点など更に盛り上がります。
ぜひ番組とこのホームページでお楽しみください。