#57 大人になってからのほどよい人間関係の在り方

Update:
2025.08.11

蓮見翔 ダウ90000主宰・脚本家

Update:
2025.08.11

コント・演劇ユニット「ダウ90000」主宰、脚本家、演出家。1997年4月8日、東京都東久留米市生まれ。東京都立井草高等学校を経て、日本大学芸術学部映画学科卒業。大学在学中の2017年に前身グループ「はりねずみのパジャマ」を結成。2020年9月、現在の8人組「ダウ90000」を旗揚げ、すべての脚本・演出を手がける。第66・68回の岸田國士戯曲賞最終候補選出など演劇界でも高い評価を獲得。2023年にはForbes JAPAN 30 UNDER 30のENTERTAINMENT&SPORTS部門を受賞する他、2024年公開「AT THE BENCH」(奥山由之監督)では第2編で脚本を担当し注目を集める。2025年第7回演劇公演「ロマンス」では初めて全国4都市(東京・大阪・金沢・福岡)を回るツアーを開催。

収録レポート

イナズマフラッシュの収録レポートをお届けする本ページ。

 

今回は番組7人目のゲストとして、コント・演劇ユニット「ダウ90000」主宰で、脚本家・演出家の蓮見翔さんをお招きして録音された、#57収録の様子をご紹介します。

前回はダウ90000での稽古場の話題で盛り上がりましたが、今回はダウ90000以外での活動についての話題からスタート。アイドルグループtimeleszの佐藤勝利さんのコントライブ『佐藤勝利のすべて』を共に開催するなど、幅広く活動している蓮見さん。

 

仕事選びの軸について、この2〜3年で誰と仕事するかの比重が一段と増したと振り返ります。まだまだ関係を広げる時期、という認識はある一方で、重要な案件ほど信頼できる相手とやりたいとのこと。「現状かなり良い環境で仕事させてもらっている」と、深く噛みしめる蓮見さんでした。

 

仕事の入り口は一つではありません。マネージャー経由の番組出演や執筆に加え、SNSのDMから編集者や放送局の担当者に声をかけられ、企画に発展した例も。そういった仕事の依頼に対して、仕事になる前からの知り合いという関係性というのもまた大切。

蓮見さんの友人関係を聞いていく中で、気づけば話題は会食と仕事についてへ。カジュアルな食事の場から生まれるプロジェクトもあるかと思いきや、番組プロデューサーの石井さんは「仕事の話は昼間するもの」と一刀両断。蓮見さんに乗せられるように不思議と石井さんがたっぷり喋る、ゲスト回では珍しい一幕となりました。

 

個人的に印象的だったのは蓮見さんの「過去飲み」と「未来飲み」という切り分け。どうやら巷には蓮見翔という、可能性が無限大の若者の未来についての話を酒の肴にしている不届き者が居るようです。また、過去について同じメンバーで語り続けているのも、その先にボケが待っているんじゃないかと思う瞬間があるそう。

 

過去の思い出は当然、新しく増えることは無いわけで、エピソードは話すたびに強化されていってしまいます。そんな空気を変えるように、蓮見さんの友人が持ってきたのは昔使っていたiPhone。場が一気に盛り上がったとのことで、カメラロールがタイムカプセルとなる世代の思い出力の高さが伺えます。

定義は諸説ありますが、1997年生まれということでギリギリZ世代な蓮見さん。最初に触れたSNSはガラケーでのアメブロであり、Facebookはおじさんのもの、みんながやっていたのがTwitterという世代です。SNSネイティブ世代だからこその、油断すれば人生にまで大きく影響をもたらす、という感覚があるとのこと。

 

昨今SNSでの炎上や誹謗中傷が当たり前となってしまっている現状があり、特にフォロワーの多い傾向にある著名人は常にその脅威にさらされています。酔っている時は触らない、自分の実生活と繋がっているという前提を忘れない、という当たり前の感覚を持ち続けられる人が、この大SNS時代を生き抜いていけるのかもしれません。

 

林さんは以前ジャンプフェスタにて、地獄のミサワ先生に若き頃のツイートを出力されて公開されたことがあるとか。あまりにも「地獄のミサワ」なエピソードにスタジオが湧きます。本人はとても嬉しそうだったとのことですが、そういったリスクにも備えて(?)SNSの使い方には気をつけましょう!

世代の話題では、改めて35歳でも「若手芸人」で括られるお笑い界の難しさについても語られました。上の世代が詰まっていながら、世に出ていない実力者が控えているという状況。蓮見さんとしては、8人編成というダウ90000自体がボケであり、そういった人たちがもっと現れても良いと言います。

 

M-1グランプリのエントリー数が10000を超えるレベルとなった、お笑い芸人の母数。もちろん自分たちの笑いを突き詰めることも大切な一方で、面白い人たちが売れて欲しいという蓮見さんの言葉にも表れている通り、世の中への見つかり方まで考えて努力するべきなのかもしれません。

 

前半の対談4回は二人の関係性から、林さんのプライベートにも寄り道しつつ、蓮見さんの捉えている現状を聞いていきました。次回からはリスナーの皆さんから頂いたメールも紹介しつつ、イナズマラッシュ恒例のコラボ企画についても話していきます。

 

ぜひ番組とこのホームページでお楽しみください。