#23 野木さんが大切にする、脚本作りの心得
- Update:
- 2024.12.09
野木亜紀子 脚本家
- Update:
- 2024.12.09
野木亜紀子、脚本家。主な脚色作品にドラマ「重版出来!」「逃げるは恥だが役に立つ」、映画「アイアムアヒーロー」「罪の声」「カラオケ行こ!」など。オリジナル作品にドラマ「アンナチュラル」「獣になれない私たち」「コタキ兄弟と四苦八苦」「MIU404」「フェンス」など。2024年、「アンナチュラル」「MIU404」の続編にあたる映画「ラストマイル」公開、日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」放送。
イナズマフラッシュの収録レポートをお届けする本ページ。
引き続きゲストとして、脚本家 野木亜紀子さんをお招きした、#23収録の様子を紹介します。
今回も野木さんに届いたメッセージを紹介させていただきました。
「売れっ子になっても一般的な感覚を持たれているのが不思議です。なにか意識されているのですか?」という質問からスタート。
漫画家さんも人によっては、売れたことによってガラッと生活を変える人もいらっしゃると林さん。
確かに華々しい印象のテレビや映画の世界。脚本家といえば、昔ながらの勝手なイメージですが、旅館で執筆して優雅な印税生活…?と思いきや、野木さんはそんなことはない様子。
まず仕事が忙しいということが大前提にあります。確かに売れっ子と言われる方ほど、次々と依頼が舞い込んでくるため仕事でカンヅメになりがち、というのはよく聞く話です。
例えば役者さんに会う機会もあまりないと野木さん。何度か撮影を見に行って挨拶する程度で、何度も作品で一緒になってやっと友人っぽくなってくる場合もあるくらいとのこと。
そんな野木さんの一般的な感覚、キラキラした世界というよりかは、スポットライトの当たりづらい部分に興味がある理由について林さんが聞いていきます。
野木さんとしては「興味」というより「気になっちゃう」に近いそうで、ドラマで何か展開があった時に、じゃあそのお金はどこから出てきているのか、ここでこの人はどれぐらいのところで生きているのか。そういった部分が「気になっちゃう」からこそ、そこを描くことによって、地に足がついている様に見えているのかもとのお答え。
野木さん作品における、登場人物たちの会話の面白さとリアルさは、この「気になっちゃう」が理由なのかなと個人的に感じたエピソードでした。セリフとその受けとなる反応など、細かい部分がしっかりと構成されているからこそ、私たち視聴者は自然に作品にのめり込んでいけているのかもしれません。
続いて林さんの注力するプロジェクト、「MANGA APARTMENT VUY」についての話題に。
改めまして、「MANGA APARTMENT VUY」とは、入居・生活にかかる費用を全てサポートする、漫画家を目指す人が漫画を描くことだけに集中できる環境を整えたアパートメント。林さんが寮長 兼 プロデューサーを務めているプロジェクトです。
アイデアが思い浮かばないとき、野木さんはウロウロするかお風呂に入るとのことですが、VUYでも4人くらい入れる共同の大きいお風呂を作る予定ということで、アイデアの源泉お風呂説が急浮上してきました。
またウロウロに関しても、スティーブ・ジョブズが散歩しながらビジネストークをしていたように、林さんも会社員時代編集部のフロアの端から端まで、ひたすら歩き続けながら打ち合わせしていた時期があったそう。そんな経験からアパートの目の前にはなんと散歩しやすい公園があるそうで、まさに至れり尽くせり。
大きなお風呂と良い公園、そして2万冊の蔵書を準備しているVUY。野木さんも行ってみたい!そんなところ住んでみたかった!と興味津々の様子でした。ぜひ野木さんにも来ていただいて、これからの展開も番組を通してお伝えしていけたらと思っております。
インプット方法について掘りつくそうとする林さんに怖がりつつ、野木さんが教えてくれたのが書店でのジャケ買い。昔は、センスの良い漫画コーナーに通い、定期的に見に行くことで新しい出会いが生まれていたのです。ちなみに本編でどうしても出てこなかった、野木さんがお世話になった書店は「リブロ東池袋店」だったと収録後に教えていただきました。
情報収集における動画とテキストのカロリーの違い、2人のAudibleオーディブルの活用方法などについて話が及んだところで、第23回はお時間に。次回は野木さんの憧れの俳優さんは?という質問から、昨今の世界情勢に至るまで更に白熱していきます!
ぜひ番組とこのホームページでお楽しみください。